着物クリーニングの料金相場と頻度|格安のおすすめ業者も紹介!
「着物のクリーニングって高そうだけど、相場はどのくらい?」
「そもそも着物ってクリーニングに出さないといけないの?」
「質は落としたくないけど、少しでも安くクリーニングしたい」
着物のケアや、クリーニングについてこんな疑問を持っていませんか?
この記事では、着物ケア初心者の方に向けて、着物クリーニングの料金相場や安くて実績のある着物専門クリーニング業者を紹介しています。
また着物をクリーニングに出す必要性や頻度、保管方法についても説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
安くておすすめの業者
①京のきものお直し屋さん
②着物お手入れ専門店つるや
③着物5298
④アライバ
⑤MIYABI.net
⑥きものtotonoe
⑦ヤングドライ
目次
着物をクリーニングに出さないとどうなる?
「そもそも着物はクリーニングに出さなければいけないの?」
「着物をクリーニングに出さないままでいるとどうなるの?」
といった疑問を持っている方もいると思います。
結論、着物はクリーニングに出すのがベストです。
「あまり汚れていないし、クリーニングに出すのは面倒。出さなくてもいいかな?」と判断してしまいがちですが、一度着用した着物には、目に見えない汚れがついています。
クリーニングに出さない状態で何年も放置しておくと、せっかくの着物がカビやシミだらけになってしまうかもしれません。きれいに長持ちさせるために、着物は定期的にクリーニングに出しましょう。
着物をクリーニングに出す頻度についてはこのあと紹介する「着物をクリーニングに出す頻度、タイミング」を参考にしてください。
着物クリーニングの2つの方法
着物のクリーニングは洗い方によって「丸洗い」と「洗い張り」の2つの方法があり、それぞれ特徴が異なります。
最近では着物のクリーニングといえば「丸洗い」を指す場合が多く、「洗い張り」ができるクリーニング店は少なくなってきています。
洗い方 | 落ちる汚れ | |
---|---|---|
丸洗い | 丸ごとドライクリーニング | 油溶性の汚れ |
洗い張り | ほどいてから水洗い | 水溶性の汚れ |
それぞれ詳しく解説していきます。
丸洗い
着物の「丸洗い」というのは、着物を丸ごと着物専用の洗濯機でドライクリーニングすることです。最近は着物のクリーニングといえば「丸洗い」を意味します。
「丸洗い」は石油系の溶剤を使って、皮脂やファンデーションなどの油溶性の汚れをきれいに落とします。また生地を傷めずに全体の汚れをスッキリとってくれることも特徴です。
ただ「丸洗い」は汗や飲み物などの水溶性の汚れは落とすことはできません。水溶性の汚れを落とすためには、部分的に汗抜きやシミ抜きのオプションをつけましょう。
「丸洗い」はしばらく着る予定がない場合や、シーズン後の定期的なお手入れとしての利用が適しています。
洗い張り
洗い張りは、一度着物をほどいてから水溶性の洗剤を使って汚れを落としていく方法です。着物を再度仕立てなければならないこともあり、加工代としては高価になります。
丸洗いのドライクリーニングでは落とし切れない水溶性の汚れには効果的ですが、油溶性の汚れは落としきることができません。シミがある場合、シミ抜きを別途行います。
「洗い張り」は広範囲に頑固なシミやカビが広がっている場合や、全体的に着物がくたびれてきて、風合いを戻したいときに適しています。
ただ「洗い張り」を扱っている業者は限られています。「洗い張り」をしたい場合は百貨店や呉服店に相談してみるとよいでしょう。
大切にしている着物を徹底的にきれいにしたい人は、試してみてはいかがでしょうか?
この記事で紹介している業者の中で洗い張りに対応しているのは「着物お手入れ専門店つるや」と「kimono5298」です。洗い張りを検討している方はチェックしてみてください。
着物クリーニングの料金相場・日数
着物クリーニングの料金相場や仕上がり日数はどのくらいになるのでしょうか?
着物クリーニングの料金相場
大手クリーニング5社の着物クリーニング料金を下記の表にまとめました。
訪問着 | 長襦袢 | 帯 | |
---|---|---|---|
白洋舎 | 13,200円 | 5,720円 | 6,600円 |
ホワイト急便 | 8,000円〜 | 2,060円〜 | 5,300円〜 |
うさちゃんクリーニング | 9,700円 | 4,500円 | 5,000円 |
ポニークリーニング | 8,800円〜 | 4,400円〜 | 4,400円〜 |
クリーニング専科 | 10,000円 | 3,500円~ | 4,500円 |
※ホワイト急便とポニークリーニングは店舗によって価格が異なります。
上記の大手クリーニング5社のおよその平均値を出してみたところ、次の通りでした。
訪問着 | 10,000円 |
---|---|
長襦袢 (ながじゅばん) | 4,000円 |
名古屋帯 | 5,000円 |
平均値は訪問着10,000円、長襦袢4,000円、帯5,000円と全部出したら20,000円近くになってしまいます。普通の洋服のクリーニングに比べると、着物のクリーニング料金は高いですよね。
着物クリーニングの料金を抑えたい人には、宅配型のクリーニング業者をおすすめします。
宅配クリーニングはかさばる着物を店舗に持ち運んだり、取りに行ったりする必要がないこと、料金が店舗型よりも安いことが人気の理由です。
相場料金よりも安くて、着物のクリーニングの実績も豊富な宅配クリーニング業者をこのあとの「8,000円以下のおすすめクリーニング業者7選」で紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
着物クリーニングにかかる日数
【大手クリーニング5社の着物クリーニングにかかる日数】
白洋舎 | 1か月 |
---|---|
ホワイト急便 | 3週間〜 |
うさちゃんクリーニング | 1か月 |
ポニークリーニング | 1か月〜 |
クリーニング専科 | 2週間〜3週間 |
着物クリーニングの仕上がり日数は早くて2週間、平均すると1か月程度かかるところが多いようです。
ただ着物の汚れ具合によっては、それ以上かかる場合もあります。着物のクリーニングは余裕を持って出すようにしましょう。
着物をクリーニングに出す頻度、タイミング
着物が汚れてしまった場合や次に着る機会がしばらくないような場合は、すぐにクリーニングに出しましょう。目立った汚れがないようなら、季節の変わり目に出せばOKです。
具体的には寒い季節用の袷(あわせ)の着物は5月頃、暑い季節向けの単衣(ひとえ)の着物は9〜10月頃にクリーニングに出すのが良いでしょう。
すぐにクリーニングに出さないときは、脱いだらしっかり陰干しするのが鉄則。陰干しすることで、湿気を飛ばしカビ予防になるからです。「もうこの着物は次のシーズンまで着ない」という時期になったら、着物をクリーニングに出してスッキリきれいにしましょう。
着物クリーニングが8,000円以下のおすすめクリーニング業者7選
この章では「着物クリーニングを相場よりも安く抑えたい。」かつ「実績のある業者に依頼したい。」そんな人のために、おすすめの業者7社を紹介します。
なお、着物にはさまざまな種類がありますが、この記事では既婚者の女性が初詣や七五三などで着ることが多い訪問着と長襦袢、帯のクリーニング料金を比較しています。
業者の選定基準
- 訪問着1着あたり8,000円以下で依頼できる
- 創業40年以上の老舗
- 50年以上のベテラン職人が行う着物専門クリーニング業者
※上記3点の内、いずれか2つ以上当てはまる業者を選定しています
着物1枚あたりのクリーニング料金が安い順に紹介していきます。※料金は税込表示
商品名 | 画像 | 公式サイト | 訪問着 | 長襦袢 | 帯 | 3点セット 訪問着/長襦袢/帯 | シミ抜き | 汗抜き | 撥水加工 | 最短納期 | 発送時送料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
株式会社織信(オリジン) | 3,300円 最安値 | 3,080円 最安値 | 3,080円 最安値 | 9,130円 | 要見積り | 要見積り | +11,000円 | 2週間 | 1,500円 (6,000円以上無料) | ||
着物お手入れ つるや | 3,520円 | 3,520円 | 3,080円 最安値 | 8,250円 | +3,300円 | – | +8,800円 | 50日前後 | 900円〜 (10,000円以上無料) | ||
有限会社本田京染店 | 3,850円 | 3,850円 | 3,850円 | ー | 無料 | +3,300円 | +5,500円 | 50日前後 | 880円 (3,980円以上無料) | ||
株式会社羅針盤 | 3,980円 | – | – | 7,678円 最安値 | 要見積り | +2,900円 | +5,000円 | 1か月 | 無料 | ||
きもの屋 MIYABI.net | 4,680円 | 4,680円 | 4,280円 | 12,900円 | 要見積り | – | – | 1か月 | 1,100円 (10,000円以上無料) | ||
丁子屋イーコマース株式会社 | 5,830円 | 3,960円 | 3,960円 | 14,850円 | 要見積り | +2,310円 | – | 3週間 | 無料 | ||
株式会社 ヤングドライ | 7,700円 | 5,500円 | 5,500円 | – | 要見積り | +2,420円 | +15,400円 | 2週間 | 無料 |
※発送時の送料は全ての業者において利用者全額負担
京のキモノお直し屋さん
訪問着 | 3,300円 |
---|---|
長襦袢 | 3,080円 |
帯 | 3,080円 |
3点セット (訪問着・長襦袢・帯) | 9,130円 |
シミ抜き | 要見積り |
汗抜き | 要見積り |
撥水加工 | +11,000円 |
最短納期 | 2週間 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時1,500円(6,000円以上無料) |
支払い | クレジットカード・銀行振込 |
京のキモノお直し屋さんの特徴は、なんといっても料金の安さです。訪問着のクリーニングが3,300円と破格の料金になっています。訪問着・長襦袢・帯のすべてにおいて、今回調査した業者の中では最安値でした。
安いので「品質が悪いのでは?」といった心配は無用です。京のきものお直し屋さんは丸洗い、シミ抜き、汗抜きなどの各工程で京都で一番と言われる加工先やこの道50年のベテラン職人に依頼しています。
ここまで料金を安くできるのは、少しでもお客様が注文しやすいように他の呉服屋さんとの価格と比較せず、独自の価格設定をしているためです。
「安いけれど、実績のある業者にクリーニングをお願いしたい!」
そんな人にイチオシの業者になります。
着物お手入れ専門店つるや
訪問着 | 3,520円 8,250円(シミ抜きセット) |
---|---|
長襦袢 | 3,520円 6,050円(シミ抜きセット) |
帯 | 3,080円 6,050円(シミ抜きセット) |
3点セット (訪問着・長襦袢・帯) | 8,250円 |
洗い張り (仕立て直し付) | 30,800円 |
おまかせシミ抜き※ | +3,300円 |
汗抜き | – |
撥水加工 | +8,800円 |
最短納期 | 50日前後 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時900円(10,000円以上無料) |
支払い | クレジットカード・コンビニ・銀行振込・代金引換 |
※小さなシミが2、3箇所あれば「おまかせシミ抜き」よりも「シミ抜きセット」の方がお得になります。
きものお手入れ専門店つるやは創業40年の滋賀県にある着物専門クリーニング店です。
丸洗いだけのメニューとシミ抜き付のメニューを選べることが特徴で、訪問着1着の場合、丸洗い料金が3,520円、シミ抜きをつけると8,250円で依頼できます。
シミ抜きセットはシミが何個あっても、定額でシミ抜きと汗抜きの処理を追加で行ってくれるサービスです。シミ抜きだけでなく、汗抜きも一緒についているのはお得ですよね。
またきものお手入れ専門店つるやは、着物をほどいて洗う「洗い張り」も行っています。「洗い張り」を依頼したい人は、相談してみてはいかがでしょうか?
kimono5298(きものごふくや)
訪問着 (シミ抜き付) | 3,850円 |
---|---|
長襦袢 (シミ抜き付) | 3,850円 |
帯 (シミ抜き付) | 3,850円 |
洗い張り (仕立ては要見積り) | 16,500円 |
汗抜き | +3,300円 |
撥水加工 | +5,500円 |
最短納期 | 50日前後 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時880円(3,980円以上無料) |
支払い | クレジットカード・コンビニ・銀行振込・代金引換 |
kimono5298は福島県にある創業61年の呉服店です。
kimono5298の1番のメリットは全てのメニューにシミ抜きが付いていること。訪問着がシミ抜きがついて1着3,859円と他にはない安い料金で依頼できます。
しかもシミが落ちない場合は、絵を書いたり、脱色、色足しなどの特殊加工の見積もりをしてれるので安心です。
またkimono5298は着物をほどいて反物にして洗う洗い張りにも対応しています。仕立て代は別途見積もりが必要ですが、古い着物をきれいに甦らせたい人は相談してみましょう。
kimono5298は楽天市場に売り場があります。楽天ポイントを貯めている人にもおすすめですね。
アライバ
訪問着 | 3,980円 |
---|---|
3点セット (訪問着・長襦袢・帯) | 7,678円 |
シミ抜き | 要見積り |
汗抜き | +2,900円 |
撥水加工 | +5,000円 |
保管料 | 980円/年(初年度無料) |
最短納期 | 1か月 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時無料 |
支払い | クレジットカード・代金引換・Amazon Pay・Paidy |
アライバは創業55年を誇る老舗クリーニング工房で、着物クリーニングの職人が丁寧に対応してくれます。
訪問着・長襦袢・帯の3点セットの料金が7,768円と、今回調べた業者の中ではセット料金が最安値となっているのが特徴です。
また安さだけでなくクリーニング後の着物は1年間保管料が無料。2年目以降も年額980円で着物を預かってくれることも人気の理由。着物の収納スペースがない人、保管に自信がない人にもぴったりのサービスですね。
MIYABI.net(雅ネット)
訪問着 | 4,680円 |
---|---|
長襦袢 | 4,280円 |
帯 | 4,280円 |
2点セット | 8,900円 |
3点セット | 12,900円 |
着物下洗い+丸洗い+汗抜き | 15,800円 |
シミ抜き | 要見積り |
汗抜き | – |
撥水加工 | – |
最短納期 | 1か月 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時1,100円(10,000円以上無料) |
支払い | クレジットカード・コンビニ・代金引換 |
雅ネットは100年を誇る岡山県の老舗着物クリーニング店で、月間3,000点以上、100年で100万点以上を超える実績を持っています。
雅ネットの特徴は下洗いと高級ドライクリーニング のダブル洗いが基本になっていること。着物クリーニングでは下洗いなしでドライクリーニング のみのところもありますが、雅ネットでは下洗いとドライクリーニングがセットになっています。当然、下洗いをしてからの方が着物はきれいに仕上がります。
また雅診断といって、下洗いとドライクリーニングでも落ちなかった汚れを診断し、きれいに保つ提案もしてくれるサービスを行っています。
着物をきれいな状態で長持ちさせたい人におすすめです。
きものtotonoe
訪問着 | 7,920円→5,830円 |
---|---|
長襦袢 | 4,620円→3,960円 |
帯 | 4,620円→3,960円 |
丸洗い1点+匠の診断セット | 9,020円→6,930円 |
丸洗い2点+匠の診断セット | 14,300円→11,110円 |
丸洗い3点+匠の診断セット | 19,140円→14,850円 |
シミ抜きの見積もり代 | +1,100円 |
シミ抜き | 要見積り |
汗抜き | +2,310円 |
撥水加工 | – |
最短納期 | 3週間 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時無料 |
支払い | クレジットカード・コンビニ・代金引換 |
きものtotonoeはもともと横浜元町で128年続く老舗の悉皆屋でした。現在では宅配型の着物専門のクリーニング工房として、年間6万点以上の着物クリーニングを行っています。
きものtotonoeは最初の検品が一番重要だと考えており、匠の診断付きメニューを用意しています。匠の診断付きメニューは、通常の丸洗いの前に、匠が着物を隅々まで検品してお手入れするコースです。
検品の結果、シミ抜きなどの追加費用が発生する場合は利用者の了解を得てからクリーニングにかかります。着物のクリーニングが初めての方におすすめしたいコースですね。
今なら年間6万点突破記念として、キャンペーンを行っています。通常価格よりもかなり安くなっているので、この機会に利用してみてはいかがでしょうか?
ヤングドライ
訪問着 | 7,700円 |
---|---|
長襦袢 | 5,500円 |
帯 | 5,500円 |
シミ抜き | 要見積り |
汗抜き | +2,420円 |
撥水加工 | +15,400円 |
最短納期 | 2週間 |
送料 | 発送時利用者負担・返送時無料 |
支払い | クレジットカード・代金引換 |
ヤングドライ は富山県にある創業93年の着物専門クリーニング店です。
ヤングドライ の特徴は「なぎさ洗い」といって、さざ波のような柔らかな動きとバイオの働きを取り入れた着物の丸洗いを行っていることです。「なぎさ洗い」を取り入れた着物専用の洗濯機で1点ずつやさしく振り洗いしています。
「なぎさ洗い」により着物を傷めることなく、汚れをやさしく落とし、本来の色柄を引き立てることが可能です。
着物をなるべく傷めたくない方、形崩れが心配な方におすすめです。
着物クリーニングのオプションメニュー
着物をクリーニングをする際に、一般的に用意されているオプションメニューについて説明します。追加料金が発生しますが、着物の状態によってはオプションをつけることで、きれいな状態を保つことが可能です。上手に利用しましょう。
シミ抜き
着物のシミ抜きとは着物の汚れがついた部分をピンポイントできれいに落とす方法です。
丸洗いのクリーニングは油溶性の汚れは落ちますが、水溶性のシミや汗ジミ、時間のたった汚れは落とすことができません。丸洗いで落としきれなかったシミ汚れをきれいに落とすためには、職人によるシミ抜きの処理がどうしても必要になります。
気になるシミがある場合は事前に業者に相談してみましょう。
汗抜き
着物の丸洗いは石油系の溶剤を使って洗うため、油溶性の汚れは落ちますが水溶性の汗汚れは落ちません。着物の汗汚れを取るためには、汗抜きの処置が必要になります。
汗が染み込んだままにしておくとシミや黄ばみの原因にもなってしまいます。
汗ぬきは自分でもできる方法がありますが、全ての汗汚れを落とすことはできません。
クリーニング業者の汗抜きは、高圧蒸気をかけて繊維に染み込んだ汗をしっかり飛ばすことが可能です。たくさんの汗をかいたときや、しばらく着ない着物の場合はクリーニングに出して汗抜きの処理をお願いしましょう。
撥水加工
撥水加工は水や油を弾く加工のことです。撥水加工にはいくつか種類がありますが、中でも「パール加工」が有名です。「パール加工」は雨やコーヒーなどの飲み物が着物についてしまっても、水滴がコロコロと転がり、汚れから着物を守ってくれます。また汚れがつきにくいだけでなく、カビ予防にも効果的です。
着物を頻繁に着る方、雨の日でも着物を楽しみたい方は撥水加工を施しておくとよいでしょう。
着物をクリーニングに出した後の保管方法
着物をクリーニングに出した後の保管方法を紹介します。
着物はたとう紙に包んで保管する
着物をクリーニングに出すとたとう紙に入って戻ってくるのですが、クリーニングについてくるたとう紙はツルツルした洋紙である場合が多く、通気性が悪いので着物の保管には向いていません。
保管する際には和紙製のたとう紙に入れ替えましょう。和紙製のたとう紙の方が着物が長持ちするのでおすすめです。
桐ダンスか衣装ケースで保管
たとう紙に包んだ着物は桐ダンスか衣装ケースに保管しましょう。天然の桐は通気性が高く、防虫効果もあるので理想的ですが、普通の衣装ケースでも保管できます。
普通の衣装ケースで保管する場合は、防虫剤を忘れずに使用しましょう。
また保管場所は高温多湿の部屋を避けることも重要です。
定期的に陰干しをする
クリーニングに出したからと言って、安心してそのまま何年も保管することは避けましょう。カビの原因になったり、折りジワが取れなくなったりしてしまいます。
最低一年に一回は陰干しをして湿気をとばすことが必要です。
参考:アライバ公式ページ
着物クリーニングに関するよくあるQ&A
着物のクリーニングを依頼する際のよくある質問をまとめました。
着物クリーニング店や着物販売店が紹介している情報を参考に回答していますので、ぜひ参考にしてください。
着物は一度着るごとにクリーニングが必要?
着物は一度着るごとにクリーニングに出す必要はありません。
着物が汚れてしまった場合や次に着る機会がしばらくないような場合は、1度の着用でもクリーニングに出しましょう。
目立った汚れがないようなら、着物のクリーニングはワンシーズンの終わりに1回程度で十分です。
着物は自宅で洗える?
着物は素材によっては自宅で洗えるものもあります。
着物の素材には絹、麻、ウール、木綿、ポリエステルの5種類あり、木綿、ポリエステルのものは自宅での洗濯が可能です。
洗える素材かどうかを洗濯表示で確認しましょう。洗えない素材のものはクリーニングに出すことが必要です。
ただ洗える素材であっても十分にきれいにならない場合もあります。普段着用なら自宅で洗っても問題はありませんが、大切にしている着物ならクリーニングを利用しましょう。
帯もクリーニングに出す必要はある?
帯は汚れがなければクリーニングに出す必要はありません。
使用後に十分に陰干しをして湿気を取り、和装用ブラシでちりやホコリを払い落としてケアします。
帯は自宅での洗濯はできません。着用後、汚れを発見した場合はクリーニングに出しましょう。クリーニング業者にシミがあることを伝え、シミ抜きの処理を依頼します。またシミの原因がわかるようなら事前に伝えておくことも大切です。
長襦袢は何回着たらクリーニングに出すべき?
長襦袢は毎回クリーニングに出す必要はありません。4,5回着たらクリーニングに出して丸洗いするようにしましょう。
しばらく着る機会がない場合は一度着用しただけでもクリーニングに出す必要があります。皮脂汚れがついたまま放置してしまうと茶色く変色してしまうからです。
またポリエステル素材の長襦袢であれば、水に強く縮みも起きにくいため自宅の洗濯機で洗うことも可能です。洗濯表示を確認してから行うようにしましょう。
長襦袢は半襟をつけたままクリーニングに出してもいいの?
長襦袢は半襟をつけたままクリーニングに出しても大丈夫です。クリーニング業者のほとんどが半襟をつけたまま丸洗いをします。
ただ刺繍が入った半襟や金銀箔使いの半襟など傷みが心配なものは、事前に相談してみましょう。
着物のクリーニングまとめ
着物のクリーニング料金の相場は、大手クリーニング5社のおよその平均価格を出したところ、以下の通りでした。※税込
訪問着 | 10,000円 |
---|---|
長襦袢 | 4,000円 |
帯 | 5,000円 |
通常の衣類クリーニングに比べると和服のクリーニングは、5~10倍ほどの費用がかかります。
着物は一度の着用だけでクリーニングに出す必要はありません。ワンシーズンの終わりに1度出す程度で良いでしょう。ただ、着物が汚れてしまった場合や次に着る機会がしばらくない場合は、1回の着用でもクリーニングに出すのがおすすめです。
着物1着あたりのクリーニング代が相場より安い8,000円以下で依頼できる且つ、実績のある着物クリーニング業者は以下の通りです。
安くておすすめの業者
①京のきものお直し屋さん
②着物お手入れ専門店つるや
③着物5298
④アライバ
⑤MIYABI.net
⑥きものtotonoe
⑦ヤングドライ
「着物をクリーニングに出すのは面倒」「高いから出さなくても良いか…」と思う人もいるかもしれませんが、きれいに長く着続けるには、定期的なクリーニングは必要です。
この記事を参考に、あなたに合った着物クリーニング業者を見つけてください。
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