
ポイ活収入は確定申告する?必要な人と必要じゃない人の違いは?
「ポイ活のポイントって収入になるの?」「ポイ活で稼いだら確定申告が必要?」
ポイ活サイトを副業として利用していると、確定申告が必要だという話を聞くことがあるのではないでしょうか?
会社勤めや、専業主婦の方は、確定申告自体聞き慣れない言葉かもしれません。
ですが、ポイ活をする上で、確定申告の知識を持っておくことはとても大切!この記事では、ポイ活に関連する確定申告について詳しくご紹介していきます。
ポイ活の収入も確定申告が必要なワケ

ポイ活サイトで得た収入は、確定申告が必要なのでしょうか?
答えは、「はい」です。
実は、ポイ活サイトで得た収入は確定申告が必要となります。
ポイ活で得たポイントは基本的に課税対象!
ポイ活サイトでたまったポイントは、一般的に「雑所得」「一時所得」に分類され、課税対象となります。
雑所得とは「給与所得以外の所得」のこと、一時所得はポイントや商品券など「一時的に得た所得」のことをいいます。
ポイ活サイトには、広告案件を利用して得られるポイントと、ポイ活サイトを介してショッピングすることで還元されるポイントがありますよね。
広告利用で得られるポイントは雑所得、ポイ活サイトを介してショッピングをした際に還元されるポイントは一時所得だと考えられています。
分かりやすい例を見ていきましょう。
換金したら収入とみなされる
ポイ活サイトでのポイントは、現金や電子マネーなどに換金することができますが、基本的には換金したタイミングで収入だとみなされます。
また、ポイントが付与された時点で所得であると言われているため、一定額のポイントを有していれば確定申告の対象であるといえるでしょう。
実は、このポイ活サイトでのポイント収入自体にまだ統一性見解が追いついておらず、ポイ活サイトでの収入についてはっきりと明記されていないのがグレーなところ…
参考までに、税理士QandAサイトにあるポイ活での確定申告を確認してみました。
Q:ポイントサイトの確定申告について
確定申告の相談です。
ポイントサイトで商品券、電子マネーへの交換ができるものを利用しようと思っています。他にも収入があり、確定申告が必要な状況ではあります。ポイントサイトのポイントを商品券、電子マネーに交換した場合、確定申告が必要なのでしょうか。宜しくお願いします。
A:税理士の回答
ポイントサイトの収入からそれを得るために要した必要経費を差し引いた金額を雑所得として確定申告が必要になります。
Q:ポイントサイトのポイント交換は課税対象?
ポイントサイトなどで稼いだポイントを、Tポイントやギフト券に変えた場合は、課税対象になるのでしょうか。
課税対象の場合、「雑所得」で確定申告を行うべきなのでしょうか。
この場合、年間収入(原稿料+ポイントサイト・アンケートサイトなど)が、合わせて38万円を超えてしまうと扶養から外れてしまうのでしょうか。A:税理士の回答
企業が提供するポイントについてどの様に考えるかですが、そうしたポイントについてハッキリと法律で規定をしていませんので、そのポイントの取得状況と使用状況により判断する事となると思われます。
その考え方として、税務大学校の論文を国税局のHPで公開していますので、下記を参考にしてみてください。
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/78/04/index.htmこの内容について纏めると
1.事業所得に係るもの
事業所得の収入とする
2.質問やアンケートへの回答等の役務提供の対価として付与されるポイント
対価性があるため雑所得となる
3.物品等の購買を起因とするもの
売買等の目的物とは別の経済的利益を与えるという、法人から消費者への贈与契約であることから、一時所得となる。
(一時所得には50万円の特別控除あり)質問の被扶養者の要件は、その年の総所得金額が38万円以下ですので、貴方の認識の通り全ての所得が対象となります。
そもそも確定申告ってしないとまずいの?

そもそも確定申告とは何なのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
ここからは、確定申告について説明していきます。確定申告の仕組みや方法が分からない場合は、チェックしておきましょう!
確定申告ってなに?
1年間の所得を計算し、その所得にかかる所得税額を計算するため、税務署に書類を提出することを確定申告といいます。
確定申告は1年に1回、1月1日~12月31日までの所得と支払う所得税額を計算し、翌年の2月16日~3月15日(原則)の間に税務署への報告と納税をセットで行わなければいけません。
会社に勤めていた場合は年末調整が行われ、必要な所得税を支払う過程を会社が取りまとめてくれますが、副業やフリーランスで働く方は年末調整の代わりに確定申告をする必要があるのです。
「確定申告」というと一般的には、所得税の確定申告を指しますが、住民税の確定申告も必要となります。
確定申告をしないとどうなるの?
「少しくらい大丈夫じゃないの…?」と感じる方もいるでしょう。
ですが、確定申告をないがしろにしていると思わぬデメリットが生じることもあります。
確定申告は国に定められた、税金を支払う仕組みであるため、それを無視するということは脱税行為となってしまうのです。
隠していてもいずれバレてしまいます…
ある日突然税務署から連絡が来るといったことを避けるためにも、国民の義務である確定申告をしっかり行いましょう。
確定申告が必要な人とそうでない人の違いは?

確定申告には、さまざまなルールがあり、ポイ活収入があっても確定申告が必要な人とそうでない人がいます。
ここからは、確定申告が必要な場合とそうでない場合を、各項目から確認していきましょう。
あなたがどこに当てはまるのか考えながら読んでみてくださいね。
ポイ活収入全てを申告するわけではない!
実は、ポイ活収入が20万円分あったとしても、そのすべてが課税対象になるわけではありません。
ポイ活収入から必要経費を差し引いた分がポイ活収入となります。
必要経費とは、ポイ活で収入を得る上で必要となった経費のことで、スマホの通信費などがこれに含まれます。
極端な話、1年間のポイ活収入が50万円あっても、1年間の必要経費が50万円であれば収入は0円となるので確定申告は必要ありません。
節税のためにも、必要経費の把握はとても重要ですので、しっかりと計算しておきましょう!
- ポイ活のために購入したスマホ・パソコンなどの機材
- ポイ活に必要なスマホ・パソコンの通信費
- ポイ活を行うために必要な場所代(家賃)
- ポイ活のために購入した筆記用具や書籍代など
これらは、経費としてポイ活収入から差し引く事ができるので、ポイ活のために購入したものの領収書やレシートなどは保管が必要です。
確定申告の対象となる条件って?
ポイ活サイトで収入にある人全てが確定申告の対象になるわけではありません。
確定申告が必要となる人の条件は以下の通りです。
これらの場合は確定申告が必要となります。
給与所得というのは、会社で働いた際のお給料のこと。パートをしている人はそのお給料が給与所得となります。
また、専業主婦など所得がない方は、38万円を超えた時点で夫の扶養から外れてしまうため、社会保険料を自ら納める必要が生じてしまうことに…!
ここで覚えておいてほしいのが、
ということです。
一時所得には特別控除額(最大50万円)が定められているため、50万円以下の場合は課税対象とはなりません。
50万円以下の場合は、雑所得を意識して計算していく事が大切です!もちろん50万円以上の一時所得がある場合は納税が必要なので、理解しておくといいでしょう。
給与所得がある人
会社員、OL、パートタイマーなどの給与所得がある方は、所得が20万円を超えた場合確定申告が必要です。
これは、ポイント収入の総額から必要経費を差し引いた所得という意味なので、総額が20万円を超えていても、経費を差し引いた際に20万円未満であれば確定申告は不要となります。
給与所得以外の収入を副収入といいますが、この副収入が20万円以下である場合も確定申告が必要な場合があります。
それは、以下の項目などで確定申告が必要な人です。
- ふるさと納税
- 住宅ローン控除
- 医療費控除
これらで確定申告が必要な人は、副収入が20万円以下でも確定申告の際にポイント収入の申告が必要になるので注意しておきましょう。
所得がない人
給与所得などの所得がない人は、副収入38万円以上だった場合確定申告が必要となります。
ここでお話している確定申告とは、所得税に関する確定申告ですが、それとは別に住民税の確定申告も必要となります。
一般的に住民税は33万円を超えた時点で確定申告が必要となりますが、住んでいる地域や自治体によって設定金額等が異なるので確認が必要です。
知って損はない!確定申告の手順

確定申告についての説明が終わりました。複雑で頭がパンクしそう…という方もいるのではないでしょうか?
一見難しく感じる確定申告ですが、必要な準備や手順を理解していればそれほど難しくありません。
確定申告をスムーズに行えるように、手順や必要な準備の方法を確認していきましょう。
ポイ活収入は必ず記録しておく
ポイ活収入は、必ず記録しておいてください…!
一時所得と雑所得は分けて記録しておくことをおすすめします。
細かい項目は必要ありませんが、得たポイントを表やグラフにして、ノートやメモ・パソコンなどに記録しておくと、確定申告がスムーズに進みます。
記録の例を以下の表にまとめておきますので、参考にしてみてくださいね。
所得の分類 | 媒体 | 所得(1年間) | 合計 |
一時所得 | Tポイント | 100,000円 | |
pontaポイント | 55,000円 | 155,000円 | |
雑所得 | モッピー | 182,000円 | |
ハピタス | 30,000円 | 212,000円 |
また、収入以外に経費もメモなどで管理しておきましょう。
特に、購入物などのレシートはまとめて保管しておくことが重要です。
レシートがない・なくしてしまった場合は、出金伝票に記載して保管をするようにしてください!
出金伝票は100円ショップなどで販売されているので、こういった時のために購入しておくと良いでしょう。
申告前の所得計算方法を以下に記載していますので、これを参考に所得を計算してくださいね。
必要書類の準備
確定申告に必要な書類は以下の通りです。
経費の計算書類やレシート、現金振込を確認する通帳など、確定申告に関わる書類を用意しておく必要があります。
確定申告の書類を作成する
国税庁ホームページ「確定申告書作成コーナー」のページが用意されているため、そこから申告書の作成が可能です。
申告書をプリントアウトして、手書きで記載することもできますが、ホームページから入力・印刷する方が簡単なので、パソコンから作成することをおすすめします。
また、マイナンバーカードを持っている人は、スマートフォンから申告書の作成・提出が可能となりました。
税務署に出向く手間が省けるので、マイナンバーカードを持っている方はスマホから提出する方法を利用するといいでしょう。
完成したら提出!
2月16日~3月15日の間に申告書を提出し、その場で税金を納付します。(支払い方法によっては引き落とし日や方法が異なります。)
税務署に出向いて提出する場合、その場で書類をチェックされることはありませんが、念のため本人確認書類やマイナンバー、印鑑、必要書類などは持参しておくといいでしょう。
受領印をもらうことができるので、申告書のコピーを用意し、そちらにも受領印をもらうようにしてくださいね!
提出が遅れると、期限後申告といって無申告加算税や延滞税などが課せられますので注意が必要です。
高額のポイ活収入は確定申告しよう!

ポイ活の収入は、一定額を越えたら確定申告が必要であることが分かりましたね。
ここで、ポイ活の確定申告について大切なポイントを振り返りましょう。
ポイ活で確定申告が必要な場合
- 給与所得がある人→年に20万円以上のポイント収入
- 所得がない人→年に38万円以上のポイント収入
- ポイントを換金したタイミングで収入とみなされる
- 給与所得がある人は収入20万円以上で確定申告が必要
- 所得がない人は収入38万円以上で確定申告が必要
- 一時所得は50万円以上で課税対象となる
これらのポイントをしっかりと頭に入れておいてください。
そもそも月に10,000ポイント以上稼ぐ人がそもそもの母数的に少なそうですね。「お買い物でお得にポイントが貯まった!」「ポイントサイトで月に数百ポイント貯めてる」そういったちょっとしたポイントを貯めている程度では確定申告は不要なので安心してください。
ポイ活で稼ぎたい!でも確定申告が面倒!という人は、上記の上限額を把握して頑張って貯めるにしてもギリギリのラインに留めておくことをおすすめします。